消防訓練 ~いざという時のために~
10月8日(火)に1・2年生および教職員を対象に消防訓練を実施しました。冬に向け空気が乾燥するという季節の変化と共に、ガスやさまざまな電気機器を使用する歯科医院では火災のリスクは常に付き物です。そのため火災が起こらないための準備や対策が必要ですが、万が一火災が発生した時に命を守るためにどう行動するかを身に付けておくことも重要です。そこで本校では、毎年10月に神戸市消防局のかたがたのご指導の下、消防訓練と合わせてさまざまな体験を実施しています。
まず避難訓練では、校内の2階実習室で火災が発生したと想定し、教員が発見者・通報者・初期消火班に分かれてそれぞれの動きを事前確認し、実際に火災発生から避難誘導までを実施しました。学生は授業中に、火災発生を教員の声と非常ベルで知らされた後、教員先導のもと非常階段を使用して地下駐車場へ移動、全員の避難を確認後、消防局のかたからお話をいただきました。
続いて3カ所に分かれ、今回はスプレー缶爆発体験、水消火器訓練、煙体験を交代で実施しました。スプレー缶爆発体験では、身近にあるシチュエーションとして、部屋の窓を閉ざした室内でヘアスプレーなどを使用し、ガスが充満した室内で静電気が発生するとどうなるかという再現を、ミニチュア模型を使用して体験しました。「ボンッ!」と大きな爆発音とともに火柱が上がり、一瞬で室内に炎が充満していました。その様子を間近で見てとても驚き、スプレー缶による火災の恐怖を感じている学生もいました。実際に歯科医院でも頻繁にスプレー缶は使用されています。それらの使用時にも注意が必要であることが身をもって体感できたと思います。次に、水消火器体験では、実際に火災が起きた時の初期消火として、消火器を正しく使えるようになる体験です。「火事だ!」と声を出して周知した後、消火器をもって火元へ少し近づき、ピンを外しホースを準備してから放水、鎮火をする流れでした。訓練ということもあり、学生たちは少し恥ずかしそうではありましたが、しっかりと手順の確認ができていました。最後に煙体験では、煙を充満させたテントの中に入り、火災現場での視界の悪さと動きにくさを体験しました。テントの中は想像以上に視界が悪いようで学生の叫び声も聞こえてきました。
今回、避難訓練とその後のさまざまな体験を通して、火災発生時に自分たちがどう行動すべきかをしっかり学習できたと思います。「備えあれば患いなし」という言葉の通り、今回の消防訓練が学生にとっての備えとなり、いざという時に少しでも慌てず安全に行動できるようになることを願っています。
(専任教員 清水敬江)