プレ臨床実習 ~10日間の見学実習~
本校では、2学年に進級するとすぐにプレ臨床実習を実施します。開業歯科医院で10日間、日々の診療の様子を見学させていただく実習です。
本年度は39カ所の開業医院で83人がお世話になり、非常に貴重な経験をさせていただくとともに、多くのことを学ばせていただきました。
1年次での臨床科目修得は保存修復学のみで十分な知識がありませんが、事前に実習に向けて主な治療の流れや使用する器具器材の特別講義を行いました。また、実習帳を初めて記入するので、トレーニングを行ってから、プレ臨床実習に臨みました。プレ臨床実習に実際に行かせていただくと、初めての臨床現場、多くの症例、処置、専門用語、そして初めて目にする器具器材に戸惑うことも多かったようです。しかしその中で歯科衛生士さんの無駄のない的確な動きを目のあたりにして学生たちのモチベーションが上がりました。
実習後の、反省会では、「勉強をして知識をつけたい」「指導歯科衛生士のように動けるようになりたい」「指導歯科衛生士のように、患者に信頼される歯科衛生士になりたい」などと目を輝かせて話していました。
実習では、臨床現場での1日の流れ、診療の流れ、患者とのコミュニケーションの取り方、配慮など学校では実際に学べないことを学べたという意見が多くでました。
反省点では、知識不足、積極性不足などが多く、あらためて今後自分がどうしていかなければならないのかを肝に銘じていました。
プレ臨床実習を経験したことで、ぼんやりしていた歯科衛生士像がそれぞれ明確になり、こんな歯科衛生士になるんだという具体的なイメージが芽生えたように思います。
2年次では修得する科目も多く、学内実習も多くなります。それに加え国家試験対策も加わり学生にとっては、かなり厳しい時期になりますが、このプレ臨床実習での経験が、修得すべき科目にも、学内実習にも繋がり勉強意欲や集中力の向上に結び付きます。
実習生を受け入れてくださいました兵歯会員39カ所の歯科医院のすべての皆さま、日々の業務でお忙しい中、学生の指導にあたってくださり、ありがとうございました。1年後、3年次の臨床実習本実習で再びお世話になります時には、成長したと感じていただけるように、専任教員も一丸となり指導を続けてまいります。
(専任教員 阪本 薫)