矯正歯科・郡市区歯科センター見学臨床実習 ~見学実習から学ぶこと~
本校では、2年生に進級するとすぐに開業歯科医院で10日間プレ臨床実習へ、そして翌年3月には矯正歯科・郡市区歯科センターへ見学臨床実習に行かせていただいています。学生にとっては、プレ臨床実習が初めての臨床現場での経験となります。まずはそこで、日々の歯科診療の中で働く歯科衛生士のかたがたの動きを見学させていただき、1年次で修得した基礎科目を2年次からの臨床科目へとつなげ、その後の学習意欲の向上と、知識の深化を促しています。さらに、3月に矯正歯科・郡市区歯科センターで実習させていただくことで、一般歯科との違いを肌で感じながら歯科衛生士としての対応力を培っていきます。
3月末現在、2年生(53回生)が矯正歯科・郡市区歯科センターで、矯正歯科医院2日間と郡市区歯科センター1日という短い期間ではありますが実習させていただきました。矯正歯科医院では、机上での学習で知識が曖昧であった治療の流れや器具の用途、各種矯正装置などを実際に見学させていただくことで、より深い知識につながったと思います。また、郡市区歯科センターでは、歯科センターにおける歯科衛生士の役割を見学することで、障がいを持つ患者さまとのかかわりや、治療時に臨機応変に対応することなどを学ばせていただき、3年次の本実習に向けて準備をしていきます。
4月には54回生がプレ臨床実習を控えています。すでに、実習日誌を記入していくための、歯科治療の流れとそれぞれに必要な器具についての事前学習、そして知識が整理できるよう実習帳トレーニングと、情報収集からの考察トレーニングを済ませています。最初は、治療の流れを追って日誌を記入するのも時間がかかり、考察も考えがまとめられないなど苦労が多いと思います。しかし、臨床の雰囲気を感じ学院に戻った際には、一周り成長した姿を見られることを願っています。
見学臨床実習は、視野を広げ現場を知ることができるよい機会です。まだまだできないことも多い学生ですが、臨床実習を通して接遇面やさまざまな症例、歯科衛生士の仕事を目の当たりにすることで、専門職としての責任や役割を理解し、さらに成長していってくれることを期待しています。53回生は、今回学んださまざまなことを活かせるよう、足りなかった知識と技術の再習得と、3年次での臨床実習本実習に向けて準備を整えていってほしいと思います。私たち専任教員も新年度、新たな気持ちで学生指導にあたっていきたいと思います。
(専任教員 岩城 万希子)