臨床実習本実習を迎えて ~理想の歯科衛生士をめざして~
3年生(51回生)は6月からの臨床実習本実習が始まっています。1年前のプレ臨床実習で分からなかったこと、そこから座学で学んだことを生かせるように、総まとめをしたうえで臨床実習の現場へ臨んでいます。「間違っていたらどうしよう」という自信のなさから動けない学生が多くいます。しかし、緊張するのは当たり前であること、失敗を恐れていては何もできないので、不安であれば質問をし、確認をしてから行動するように指導しています。また学内でのアシスタントワークの実習を活かし、先生がたの1つ1つの動きをしっかり見て、次に何をするかを予測しながら徐々に動けるようになっていってほしいと思っています。
登校日に学生から話を聞くと、自分たちが思うように動けないことに悔しさを感じていたり、新たな学びに喜びや楽しさを感じている学生もいます。そんな中で、自分の目指す歯科衛生士としての道を少しずつ見つけられているのではないかと感じます。実際に、臨床実習が始まってから就職に関する相談が増えてきています。現場で働く歯科衛生士さんの姿を見たことで、自分のなりたい歯科衛生士像が明確になったり、憧れを抱く学生も多くいます。そのような変化もあってか、初めは緊張と不安の表情だった学生たちも、2カ月を過ぎた今では、顔つきが凛々しく変わってきたように感じます。
また、知識面にも変化があらわれており、先日行われた模擬試験ではほとんどの学生に点数の伸びが見られました。実習で診療の様子を見学させていただいたことにより、臨床科目の理解が深まり、試験の結果につながったと言っている学生も多くいました。逆に、基礎科目の復習が必要であると焦りを感じている学生もいて、それぞれの課題が見つかる模擬試験になったのではないかと思います。
3年生はここから後半に向けて忙しい日々が続いていきます。9・10月の臨床実習本実習、11月の施設実習が終わると、12月から国家試験対策が始まります。12月中に自分たちの苦手分野を明確にした上で、年明けからは講師の先生に来ていただいての国家試験に向けた補講が始まります。新型コロナウイルスの感染拡大が続いており、まだまだ不安もありますが、学生1人1人の感染対策はもちろん、学院での感染対策も引き続きしっかり行い、国家試験当日には全員で万全の準備を整え受験ができるように、サポートをしていきたいと思います。
これから臨床実習本実習の後半に向けて、さらに知識・技術を身につけるため積極的に取り組むよう、引き続き指導をしていきます。緊張から積極的に動けない学生もいて、ご指導いただいている歯科医院・病院の先生や歯科衛生士のかたがたにはご負担をおかけしています。至らない部分も多いかと思いますが、引き続きご指導よろしくお願いいたします。
(専任教員 菅 敬江)