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クリニカルトレーニングセレモニー 〜キャンドルの灯を胸に〜

ホールに拡がる灯

ホールに拡がる灯

 新年度となり、51回生(3年生)は6月から始まる臨床実習本実習に向けて今まで座学や実習で学んだことの総復習に励んでいます。
 5月17日にはクリニカルトレーニングセレモニーを歯科医師会館5階ホールで挙行しました。クリニカルトレーニングセレモニーとは、将来、歯科衛生士になる自覚を持ち、国民の健康のために医療に従事することを誓う厳粛な式典です。本年度もCOVID-19の感染状況を鑑み、理事の先生がたと教職員に見守られる中、代表者はマウスシールド着用とキャンドルを使用、代表者以外はマスク着用とLEDライトのキャンドルを使用して2・3年生のみで挙行しました。式典では、まず3年生学年主任から点呼を行います。ホールに響く力強い返事は、これから本実習に向かう学生たちの強い志のように感じました。点呼の後、3年生代表がナイチンゲール像に着灯された灯を受け、その灯を分灯し、2年生に繋いでいきます。キャンドルの灯は人間の命を象徴するものでこの灯を大切に絶やすことがないように医療に貢献することを示します。分灯されホール内に脈々と拡がるキャンドルの灯は、とても厳かで美しく気の引き締まる思いがしました。その灯の中で響く代表者の誓いの言葉と全員のキャンドルを見つめる瞳には、これから医療人として貢献する未来への希望を抱いていたことと思います。参加した2年生も、1年後の姿を思い描き3年生の姿を見つめていました。また、1年生は式典へ参加することはできませんでしたが、式典が始まる前に3年生指導でお世話になった先輩へプレゼントとメッセージカードを渡しました。受け取った3年生はとても嬉しそうな笑顔で応え、新たな第1歩となるクリニカルトレーニングセレモニーに臨めたと思います。

代表者による誓い

代表者による誓い

 6月から始まる臨床実習本実習では、知識不足・技術不足からキャンドルの灯のように揺らいだり、小さくなったり、時には消えてしまいそうになったりとさまざまな壁に向き合わなければいけないことが多々あると思いますが、できないことを素直に受け止め、精一杯の努力を重ねてその壁を乗り越え、将来の自分へ繋げてほしいと思います。そして、クリニカルトレーニングセレモニーで誓った気持ちを忘れず、医療人として相手を思いやる心や感謝の気持ちを持って取り組み、心の灯として胸にしっかりと灯し続けてほしいと思います。
 COVID-19の感染拡大が終息しない中、実習をお引き受けいただいた先生がた、指導歯科衛生士の皆さまにはお忙しい日常の業務に加え、ご負担をおかけいたしますが、臨床現場での学びで学生たちが成長できるようにご指導をよろしくお願いいたします。
 私たち教員一同も、学生たちと向き合い、誠心誠意指導を行いたいと思います。
(専任教員 難波恵子)