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学院学会 ~学び続けることの大切さ~

特別講演

 第53回学院学会は9月3日(木)に行われる予定でしたが、大型台風上陸の恐れがあったため延期となり、今回は11月3日(火)の開催となりました。また例年は全学年が本館5階ホールに集まり聴講しますが、本年度は新型コロナウイルス感染症対策として密を避けるため、1年生、2年生はWebを使用したリモートでの参加となりました。
 本年度は医療法人社団Forv対馬やまねこ歯科の島田須苗歯科衛生士(本校45回生)による「離島の予防歯科から始まる健康な未来」、きたみち歯科医院(姫路市)の河野充子歯科衛生士(本校27回生)による「ワークフローとメインテナンス~デジタルシステムと組み合わせた歯科衛生士の役割~」、特別講演として石川裕梨社会福祉法人甲有会理事長による神戸市認知症サポーター養成講座「認知症を学び地域で支えよう」の演題をご講演いただきました。
 1題目の島田歯科衛生士からは、離島という特殊な環境の中で歯科衛生士が主体となって、予防とメインテナンスを中心に患者さんと向き合い歯科衛生士と二人三脚で口腔から全身までを健康な状態に導いて行くという予防歯科の重要性ややりがいについてご講演いただきました。問題の原因を考え、改善するために根気強く説明することや患者さんから情報収集し、コミュニケーションを上手く取りながら介入していくこと、患者教育など予防歯科の大切さを学生は改めて知ることができ、歯科衛生士としての志も新たにできたのではないかと思います。
 2題目の河野歯科衛生士からは、CAD/CAMシステムやマイクロスコープなどの最新技術を導入した正確な治療、再治療のない口腔内を患者さんと協力して維持管理していくための口腔衛生指導の方法について詳しくご講演いただき、10月に臨床実習を終えたばかりの3年生は特に興味深く聴講できたのではないかと思います。
 3題目の石川先生からは、認知症の人やその家族への手助け、地域の住民として一人ひとりができることをとてもわかりやすく解説していただき、認知症に対する正しい知識と理解が深まりました。神戸市では国の「認知症施策総合推進戦略(新オレンジプラン)」の推進も含め、市民誰一人として取り残さない決意のもと、平成30年4月から「認知症の人にやさしいまちづくり条例」が制定されています。今回学んだことが臨床や日常生活にきっと活かされると思います。
 活躍している卒業生の姿は在校生にとって、とても励みになり、卒業後の自分の姿や目標をイメージすることから学習意欲の向上に繋がっています。1、2年生はWebでの参加となりましたが3学年が共に参加し、学ぶ機会を得られたことを嬉しく思います。
(専任教員 篠原理恵)