国家試験対策 ~全員合格に向けて~
6月から11月までの臨床実習本実習・施設実習を終えた3年生(48回生)が学院に戻ってきました。帰校後の報告では、多くの学生が「臨床の場で見学させていただいたことが座学で学んだ知識につながり理解が深まった」「口腔内だけでなく患者さんの背景をみることが大切だと学んだ」「指導歯科衛生士さんのようになりたいと将来像が具体的になった」と報告していました。また、さらなる知識・技術の向上と、コミュニケーション力など自分に不足していることを伸ばそうとする成長した姿を見ることができました。お忙しい業務の中、学生指導をしていただいた先生や歯科衛生士のかたがた、スタッフの皆さまには感謝申し上げます。
さて、3年間のカリキュラムをすべて履修した3年生は現在、令和2年3月1日(日)に行われる第29回歯科衛生士国家試験に向けて、勉強に励む毎日を過ごしています。第27回から出題基準が改訂され、高齢者や在宅・施設介護や病棟での対応、地域包括ケアシステムの推進や多職種連携、口腔機能維持向上や摂食機能障害への対応、医療安全や職業倫理などに関する問題が出題されるようになりました。これらの問題を解答するためには、さらなる幅広い知識が必要とされます。そこで、本学院の国家試験対策では、1年次から模擬試験や過去の国家試験問題を解き、問題に慣れることで、解答を導き出すことができる勉強方法を確立するように取り組んでいます。3年次になると本格的な国家試験対策が始まり、業者による模擬試験を8回、校内模擬試験を1回実施し、科目ごとに自己分析を行っています。自己分析を行うことで、自分に不足している部分が明確となり、今後の学習方法に繋がります。また、12月には第1回から第28回までの国家試験問題を出題基準別に解き、1月からの国家試験補講では、科目講師の先生がたに重要ポイントや覚え方、12月に使用した問題集や業者模擬試験で学生が不得意としている問題や質問にご対応いただいています。今までの疑問が解消され理解が深まった学生たちは、より学習に励むようになります。こうして培った集中力を2月の中旬以降は自宅学習へと繋げ、最後の総仕上げとしていきます。しかし、合格ラインに達成できていない学生については、この間も登校させ、専任教員による指導や個人補講を行い、合格に向けての対策を行います。今まで学習が苦手だった学生もこのような取り組みの中で学習することの楽しさを自覚できれば、歯科衛生士になった後も自己研鑽やさらなる意欲の向上に繋がるのではないかと考えます。
3月26日(木)の合格発表の日を、48回生(88人)全員が笑顔で迎えられるように、私たち教員一同も全力で学生とともに頑張ります。
(専任教員 難波恵子)